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血液検査の採血は、空腹時それとも非空腹時?

[2017.05.03]

 健康診断などで血液検査を受ける前には絶食を指示され、採血前の10時間ほどは食事や水・お茶以外の水分をとることができません。この主な理由は2点あり、一つ目は代謝性疾患(糖尿病や脂質異常症など)の発見・診断に用いられる血糖や中性脂肪の検査値は食事の負荷によって変動するため、空腹時採血でないと結果判定が困難になること、そして二つ目は空腹時以外(非空腹時、随時)に採血した場合の診断基準値がないことです。
 しかし既に血糖に関しては、糖尿病合併症の中でも特に生命にかかわるような動脈硬化性疾患のリスクとの相関がより強いのは、空腹時ではなく食後の血糖値であることが明らかになっています。また近年の研究で中性脂肪に関しても同様のことが示唆されつつあり、この点は、糖尿病患者ではインスリン作用不足の影響などで中性脂肪が高くなりやすいことからも注目されます。

 さらに、そもそも生活習慣病の増加が問題となっている現在のような社会環境においては、ほとんどの人が一日の大半、非空腹の状態にあり、空腹はむしろ特殊な状況だとも言えます。

 絶食による空腹時採血を前提とした検査には上記の他にもいくつかの弱点が考慮されており、海外の医学会からは空腹時ではなく「非空腹時の脂質検査値の使用を推奨する」との声明も発表されています。

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