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「低糖質 vs 低脂肪」どちらの食事療法が優れているか?議論に決着

[2018.03.19]

 糖質の摂取量を減らす「低糖質ダイエット」と、脂肪の摂取量を減らす「低脂肪ダイエット」を比べたところ、減量効果は同程度だという研究が発表されました。
 この研究は、米国のスタンフォード大学などの研究チームによるもので、詳細は「JAMA」(米国医師会雑誌)に発表されました。
 「"このダイエット方法は効果があった"という知り合いの勧めに乗って、同じことを自分でも試してみたが、まったく効果がなかった"といった話はよくあります」と、スタンフォード大学のクリストファー ガードナー教授(予防医学)は言います。
 「私たちの体は一人ひとり異なっており、食事療法にも多様性が求められることが、分かってきました。問われているのは、"最良のダイエットが何であるか?"ということではなく、"そのダイエットは誰にとって最良なのか?"ということです」と、ガードナー教授は指摘します。
 研究チームは、18~50歳の男女609人を対象に、低糖質ダイエットを行うグループ(304人)と、低脂肪ダイエットを行うグループ(305人)の2つに無作為に分けました。それぞれのグループは1年間、指示された食事法を続けました。
 1年間の期間の終了時に、低糖質ダイエットを続けた人は、平均して1日に132グラムの炭水化物を摂取しており、試験前の247グラムの半分近くまで減らしました。
 同様に、低脂肪ダイエットを続けた人は、平均して1日に57グラムの脂肪を摂取していました。試験が始まる前には平均87グラムを摂取しており、3分の1を減らしました。
 参加者のうち79%(481人)が試験を完遂しました。その結果、試験開始から1年後には、低糖質ダイエット群では平均で6.0キログラム、低脂肪ダイエット群では5.3キログラム減量し、減量効果は両群間で同程度であることが分かりました。
 しかし、個人によって体重の変動幅は大きく、27キログラム減らした人や、逆に6.8~9キログラム増やした人もいました。

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