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血糖値スパイクは「隠れ糖尿病」 朝食を工夫して食後の血糖値を上げない

[2019.06.14]
食後にぐったりするのは「血糖値スパイク」が原因かもしれない

 食後の短時間に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」。放置しておくと動脈硬化が進み、血管がいたみやすくなり、炎症や酸化ストレスを起こりやすくなります。最近の研究では認知症の進展にも関連があることが分かってきました。 糖尿病は慢性的に血液中のブドウ糖が増え過ぎて、血糖値が高い状態が続くことで、体に不調をもたらす病気です。さまざまな要因により影響を受ける「血糖」に日頃から関心をもち、自分の「血糖値」の変動を知ることが重要となります。血糖値は常に変動していて、糖尿病と診断されていない人でも食後の血糖値が140mg/dL以上になることは珍しくありません。こうした食後1~2時間程度の血糖値の上昇は「血糖値スパイク」と呼ばれます。食後にぐったりして椅子で座ったままになったり、眠気を感じるほど疲労感があることはないでしょうか。全体的に元気を感じられなければ、「血糖値スパイク」を疑った方がいいかもしれません。

 
食後2時間血糖値が140mg/dLを超えると要注意

 空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きかったり、食後に血糖値が大きく上昇すると、血管がダメージを受け、動脈硬化や糖尿病の合併症が進みやすくなります。放っておくと心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの合併症が進展しやすくなると考えられています。国際糖尿病連合(IDF)がまとめた「食後高血糖の管理に関するガイドライン」では、食後2時間血糖値が140mg/dLを超える場合は対処が必要だとされています。欧州での13件の前向きコホート試験から得たデータをもとに検討した「DECODE Study」では、食後高血糖が死亡リスクを高めることが示されました。糖尿病患者の空腹時血糖値と死亡リスクの相関をみたとき、糖負荷後2時間血糖値が高いと、心血管病、虚血性心疾患、脳卒中、全死亡のリスクがそれぞれ上昇することが明らかになっています。

健康診断で見逃されやすい「隠れ糖尿病」

 「血糖値スパイク」は、一般的な健康診断では見逃されやすいため、「隠れ糖尿病」とも呼ばれます。医療機関で検査を受けることが大切です。 糖尿病の検査や健診などで多く行われているのはHbA1c検査です。HbA1cは過去1~2ヵ月間の平均血糖値をあらわす指標で、測定時点から過去にさかのぼって一定期間の平均的な血糖レベルをひとつの数値であらわすものです。一般的にはHbA1c 6.3%未満を基準としています。しかし、HbA1cだけでは、血糖の日内変動や日差変動は把握できないので、「血糖値スパイク」や低血糖を見逃すことになります。食後高血糖を知るための方法として、糖負荷試験(OGTT)があります。OGTTは、水に溶かした75gのブドウ糖を飲んで、血糖値を2時間後まで時間を追って測る検査。食後の血糖値の変動を正確に知ることができます。もっと手軽な方法としては、血糖自己測定(SMBG)があります。食後1〜2時間後に血糖値をはかり、得られた測定値をノートに記録しておくと役に立ちます。

 
 

 タンパク質や食物繊維を十分に摂ることが大切

 カナダの研究によると、低糖質で高タンパクの朝食が、その日の血糖値の変動を正常にコントロールするのに役立つ可能性があるということです。「典型的な西洋式の朝食は、シリアル、オートミール、トースト、フルーツなどですが、これらは手軽に食べられる一方で、糖質がとても多く食物繊維が少ないので、食後血糖値を上昇させやすいのです」と、ブリティッシュコロンビア大学健康運動科学部のジョナサン リトル氏は言います。研究グループは、2型糖尿病の人を対象に2日間の実験を行った。1日目には朝食にタンパク質の多いオムレツとサラダを食べてもらい、2日目には糖質の多いオートミールとフルーツのみを食べてもらい、それ以外の食事は同じものを摂ってもらい、1日の血糖値の変動を比較しました。 その結果、朝食の糖質を含む炭水化物のエネルギー比を50%以下にし、血糖値を上げにくいタンパク質や食物繊維を含む食品を十分に摂ることが、食事の血糖値上昇を防ぐのに有利であることを明らかになりました。

 

 
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