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「炭水化物を最後まで残しておくべき」 食べる順番で血糖上昇を抑える

[2017.10.25]

食事でご飯やパンなどの炭水化物を摂る前に、野菜や肉などのタンパク質性の食品を摂るという簡単な方法で、食後の血糖値やインスリン値の上昇を抑えられる可能性があることが、コーネル大学医学部の研究で明らかになりました。

「肉などのタンパク質が含まれる食品や野菜から食べ始め、食事の終わりまで炭水化物を残し、胃が空になるのを遅らせることが、血糖値スパイクを防ぐのに役立ちます。実際には、空腹時にはパンやご飯などの炭水化物から食べ始めてしまうことが多いのです。これは血糖値の変動からみると、良い食べ方とは言えません」と、コーネル大学医学部の内分泌代謝・糖尿病内科の体重コントロールセンターのアルポナ シュクラ氏は言います。

研究チームは、35歳~65歳の2型糖尿病患者16人を対象に、3日間にわたり食事をしてもらうランダム化比較試験を行いました。食事の内容は炭水化物(パン)、タンパク質(皮なしの鶏胸肉のグリル)と野菜(レタス、トマトとキュウリ)と、3日間変わりませんでしが、食べる順番を日によって変えました。
 食事で食べる順番は次の3タイプに分けられました。
・ 最初に炭水化物を摂り、10分後にタンパク質と野菜を摂る
・ 最初にタンパク質と野菜を摂り、10分後に炭水化物を摂る
・ すべての栄養素を一緒に摂る
 血糖値および血糖上昇曲線下面積(AUC)を比較したところ、血糖値の上昇やインスリン分泌をもっとも抑えられたのは、炭水化物を最後に食べた時であることが判明しました。同じ栄養量の食事でも、食べる順序を変えることで食後血糖の上昇は緩やかにできることが示されました。食事の最後に炭水化物を食べると、最初に炭水化物を食べた時に比べ、血糖値の上昇を53%抑えられ、インスリン分泌も25%低下しました。

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