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糖尿病の人が「卵」を食べても血糖やコレステロールには影響しない

[2018.06.27]

2型糖尿病の人は、卵を毎日食べても、血糖値やコレステロール値に影響せず、心血管疾患のリスクも上昇しないという研究をシドニー大学が発表しました。 「卵はコレステロールが多く含まれる食品で、2型糖尿病の人は悪玉のLDLコレステロールの値が高い傾向があります。今回の研究では、糖尿病の人が卵を食べ続けても安全であるかを検証しました」と、シドニー大学のニック フラー氏は言います。研究には128人の糖尿病患者と予備群が参加しました。参加者は最初の3ヵ月間は、週に12個の卵を食べる群と、週に2個の卵を食べる群に分けられました。その後は卵を食べるローテーションを続けながら、3ヵ月の体重コントロールにも取り組みました。6ヵ月間のフォローアップを加えて、合計12ヵ月間、参加者は卵を食べ続けました。

卵を毎日食べても心疾患リスクは上昇しない

 その結果、卵を食べる量の変化に関わらず、参加者の心血管リスクを示す検査値には有害な変化はなく、体重減少も達成できました。週に12個の卵を食べた群は3.1±6.3kg、週に2個の卵を食べた群では-3.1±5.2kg、それぞれ体重が減少しました。 「2型糖尿病の食事療法では、卵のようなコレステロールの多い食品を食べ過ぎないように指導されることが多いが、今回の研究では、野菜や果物、全粒穀物、魚、ナッツ類と組み合わせて食べれば、卵を制限する必要はないことが示されました」と、フラー氏は言います。ただし、バターやチーズ、赤身の肉、ベーコンやハムなど、動物性の脂に多く含まれる飽和脂肪酸は、体内で悪玉のLDLコレステロールを増やす作用があります。心臓疾患を予防するために勧められるのは、多価不飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸、精製されていない全粒粉などの炭水化物だということです。

 
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